自分の心の中は自由
自信に根拠がなくても良い。
- 前職
- グラフィックデザイナー(会社員)
→ 販売 → グラフィックデザイナー(会社員) - 休職期間
- トータル2年数ヶ月ほど
友人との予定をぎゅうぎゅうに詰める、旅行 ;等 - 現在
- ・グラフィックデザイナー(個人事業主)
・ディレクター・デザイン学校講師
Profile
Profile
デザイナーとしての転職を何度か経験しましたが、転職の合間にやっぱり休職期間はあったりはしましたね。
トータルだとどれくらいになるんだろう。
何回か仕事辞めて、転職先見つけるまで数ヶ月はなかった感じだったかもしれないし・・・
高校出てから専門学校に通うまで2年間のブランクがあったのですが、その期間も入れたらそれこそ2年数ヶ月ぐらいにはなるのかな。
もうそれこそ若い頃は、友達と遊ぶ予定ぎゅうぎゅうに詰めてっていう期間もあったし、
自分が次に働くことにあまりまだ不安を持ってなくて、どうにかなるだろうみたいな、
何かしら仕事があるだろうと思ってるような時はそういう大きな気持ちで過ごしていけるときもあったけど・・・。
独立してしばらくは、あまり上手くいかなくて、ちょっと落ち込んじゃった時もあったっていうか、ちょっと自分を責めちゃう気持ちになっちゃう時期もありました。
時間があると本当に無駄なことや余計なことも考えちゃうし、自分のいけないところとかネガティブな方に目が向いていっちゃうと、それこそ何となくお家からあまり出たくないとか、 逆に家で何かちゃんとしてないといけないんじゃないかみたいな感じのときもあって、どうにか仕事をしないといけないと焦った時期もありましたね。
逆に休職期間でももう次が決まってるようなときとかは、せっかくだからちょっと普段行けないようなところに長期で旅行してみようとか、そういったようなこともやっぱりあったかなと思います。
私の経歴で言うと、やっぱり所々の休職期間っていうものが、次の社会に出ることへの準備をさせてくれたと思っていて。
自分がやるべきことがない時間っていう、先が見えない状態でさらされると、やっぱりすごく不安になるじゃないですか。
そうすると、また社会に出た時にやっぱり自分がやるべきことがあるっていうあの環境っていうのは、すごくありがたいなという風に思うようになってきたんですよね。
自分がやることがあるとか、居ることに意義があるとかっていうことを示してくれるのは自分の心を健やかに保つ上でとても大切なことで、仕事もその一つだったんだって。
当たり前のことだけど、やっと気がつくことが出来てきたなっていう風に思っていて。
なので、私にとってはやっぱりそういう期間が必要だったんだっていう風に思ってます。
働いてない時間っていうものが、逆に社会人としての大切さみたいなものが何かを自覚させてくれた感じがするというか。
だからもしそれが無かったら、多分ずっと仕事嫌だなって文句ばっかり言ってたと思う。
やっぱり「自分がやることに意味がある」っていう、健やかな気持ちに変換されるように、ちょっとなってきたっていう感じがします。
もちろんありますね、はい。大変だよね、お金がないってね・・・。
お金がないってやっぱり心がね、疲れていっちゃうんだよね。
心の余裕がなくなっていくなって本当に思うので、ありすぎるほどは必要ないけど、
やっぱりある程度の自分の生活が保てるっていうようなことは必要かなって思うのはもう痛いほど感じますね。
なので、求職期間中に金銭的経済的に厳しくなっていくっていうような、
自由に使えるお金が無くなっていくっていうことの経験も、仕事をしていく上でプラスに働いているのかなと思う時もあります。
本当に大変だった時期はもう何て言うかね、恥ずかしながらお金を貸して頂いた時期もありましたし、
申し訳ない気持ちや時間が余る不安から、休職期間に日雇いのアルバイトに行ってみたりっていうこともありましたね。
ただ、そういう時期を経験することで自分でデザインを作る意味というか、楽しさというか、プラスアルファの喜びをもらえるっていうことが、
すごく仕事としてもありがたいっていうことに繋がっていく感じがその時もね、しましたね
生活レベルを落とさざるを得ないことも、時には、実はちょっとありましたが、
そういったことのおかげで大変なことになる前には一応ちゃんと仕事ができるようになってきたかもしれないとは、ちょっと思っているかなって感じですかね。
経済的に苦しくなるって、その生活レベルを保とうとするから苦しい訳じゃないですか。
そういう時は漠然とした不安や気持ちをちょっと具体的に言語化してみたり、時には書き出してみたりして、ちゃんと整理することで、
落ち込む気持ちを落ち着かせてくれた時もあったかなという風に思いますし、他人と比べず自分が本当にどういう生活をしたいのか、どんな生活が合っているのかとのバランスを考えることが大切なのかなと思います。
もちろんそういった時期は働かなければお金は無くなっていくので、大変ではありましたけどね。
お金って物質だけど、やっぱり心の問題かなって思うから、自分の心を保つためにある程度のお金っていうものが必要で。
あまり疲れすぎちゃうと、動き出すことがちょっと大変になるかもしれないから、心の余裕があるうちにちょっと踏ん張って動き出せると良いよね。
皆さん休職する前にはね、とにかくやっぱり心の余裕をちゃんと持つために、
何かしらの手段をちゃんと持てると良いかなっていう風には思います。
今仕事をしながら休職を考えている、もしくは転職を考えている人としては、自分の心を守るための方法としてそれらを考えていらっしゃる方もいると思うんですけども、
その心を守る手段として、どれくらいの期間自分が生活が出来るのかみたいなことも、
すごく当たり前だけど、疲れて考えられなくなる前にちょっと計算しておいた方が良いかもとは思います。
治療でも、受けられる援助でも、もうどしどし何でも受けた方がいいよって言いたい。
どんな援助でも、周りがどういう風に言おうがそういった福祉も含めて、誰でも受ける権利を持っているし、そのための政治なんです。
自分の人生の中でたまたまそういう状況になったとしても、
「今はそういうタイミング」と思って、その状況を良くしていくために
ちゃんと一歩ずつでも動けるように、特に恥じることなくいろんな援助を受けてくださいっていう風には思います。
(憩いラボ編集者のこれまでの調査として、心の不調になるとベッドから起き上がれなくなったり、働く前に動悸や吐き気がする方とかもいるようですので、 本当に倒れてしまう前に、いろんな援助を受けたり、手続きをしたりというのは、すごく良い意見だと思います。)
どこかしら頼れる場所っていうものは、ちゃんとあるし、自分が色々情報を知らなくても、いろんな人に聞くことだけでも大きく違うかなと思います。
実際は誰かに話すのは恥ずかしくて、ネット検索のみしているっていう方もいると思うんですけれども、それが悪いわけではないけど、そうしている間に動けなくなってしまうと、
その後一人では色々やっぱり難しくなってしまうこともあるし、相談も一つの交流だから、ちゃんと周りの人に言ってみると、知識があろうが無かろうが動いてくれる人とかがいるかもしれない。
例えばだけど、役所に直接相談をしてみてって言われるだけでもありがたい時もあると思うので。
何かしら困った状況に置かれたら、それをちゃんと素直に相談すれば、何かしらの対策を一緒に考えてくれるところもあるので、動けなくなってしまったり、気力がなくなってしまう前に、そういう道をちゃんと考えておけるようにした方が良いかもしれませんね。
もしそうなったら相談するための準備をしておくみたいなこともね、大切かなという風に思います。
授業でもよく言うんですけど、やっぱり自信を持ってくださいっていう風に思います。
その自信に根拠なんて無くても良いので。
それが動く原動力になるし、人生もうダメだと思っても、案外大丈夫だよっていう感じですかね。
すごくいい加減な言葉っぽく聞こえるかもしれないけど、でもやっぱり「どうにかなる」っていうのは、結局究極生きている間はどうにかなってるんですよ。
なので、自分の理想とする人生っていうものを持っていることはとても大切だけれども、あまりその理想に囚われすぎずにいて欲しいです。
大体の人は理想とする人生は歩めないし、理想通りの人生になる人なんてそもそもいないんだから、思いがけない人生になっていくことも含めて、楽しめるように柔軟に捉えてもらえたらいいし、
逆に自分が思い描いていない方向に動いていく人生も、自分だったら大丈夫っていう自信を持っておくと良いというか。
本当に、世の中の大体の自信に根拠なんてないんですよ。
自信に裏づけなんて、実はあるようで無いから。
自信に関しては、自分がちゃんと自分を信じていればそれだけで十分なんです。
人に言われて色々考えちゃうこととか、自分だけでどうにかならないこともあるけれど、自分に自信を持つっていうことは自分にしか出来ないから、何か自信を持つための方法を、 それぞれ自分で見つけるのもいいんじゃないかなって思ってます。
なるべく自分を卑下せずに、ちゃんと自分に自信を持って
「自分だったらどうにかなるし、どうにかなった先でもちゃんとこの人生を歩んでいく」
っていうことを、なるべくね、柔軟に捉えてもらえたらいいなという風に思います。
小林先生、お話いただきありがとうございました・・・!
聞いていて、心がほっとするインタビューでした。
「元気のある内に休職や支援について少しでも良いから調べておく」等
実用的なものの他に、「自信は根拠がなくて良い」等、心の面でも色々役に立つことを教えていただきました。
以前休職に関するイベントに、グループで招待された際
「休職するには最低100万円ほど無いと難しい」というお話を、別の取材対象者からアドバイスとして聞きましたが、
一番は自信の健康や自信、心の健康なので、休職に関する支援やライフハック等、
色々調べたり、周りの信頼出来る方へ是非相談してみてください。
小林先生、ありがとうございました!